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レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)とは
むずむず脚症候群は、健康保険では「レストレスレッグス脚症候群」あるいは「下肢静止不能症候群」といいます。
このような症状はありませんか?
- 脚に不快感や違和感があり、じっとしていられず脚を動かしたくなる。
- その不快感や脚を動かしたい欲求は、座ったり横になったりするなど、安静にしているときに起こる、あるいは悪化する。
- その不快感や脚を動かしたい欲求は、歩いたり脚を動かしたりすることで改善する。
- その不快感や脚を動かしたい欲求は、日中より夕方や夜間に強くなる。
じっと座っているときや横になっている時に、脚にむずむずするような不快感が起こり、「脚を動かしたい」という強い欲求が現れます。
この不快感は、脚の表面ではなく内部に生じるのが特徴で、「むずむずする」「虫が這っている」「ピクピクする」「ほてる」「いたい」「かゆい」など、さまざまな言葉で表現されます。
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の症状は夕方から夜間にかけて現れやすいことから「入眠障害(眠りにつくことができない)」「中途覚醒(夜中に目が覚める)」「熟眠障害(ぐっすり眠れない)」などの睡眠障害の原因となり、日中仕事や家事に集中できないなど日常生活に大きな支障をきたすことになります。
また、脚を動かすことで不快な症状は一時的に楽になると言われていますが、会議中や乗り物の中などでは自由に脚を動かすことができず大きな苦痛を感じる、頻繁に症状が起きることで気分が滅入ってしまう、など生活の質が著しく低下します。
さらに、この病気はまだ一般的ではないため周囲の人に理解されにくく、正しい診断・治療が進まないことなどもストレスの原因の一つとなっています。
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の原因は?
実は、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の原因はまだ明らかになっていません。
有力な説として脳内の神経伝達物質の1つであるドパミンの機能障害や鉄が関与していると言われています。
ドパミンは、さまざまな運動機能を潤滑にする働きをします。
また鉄はドパミンを作る過程で欠かすことのできない物質。
その鉄の不足によりドパミンがうまく合成されていないことで症状を引き起こすのでは、と考えられています。
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)は、原因がはっきりわからないもの(一次性)と、他の病気や薬などが原因となって起こるもの(二次性)に分けられます。
二次性の原因としては、慢性腎不全(特に透析中)、鉄欠乏性貧血、妊娠、糖尿病、パーキンソン病、関節リウマチなどが挙げられます。
また、下肢静脈瘤などがこういった症状を起こすこともあります。
当院でも「レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)」ではないかと受診され、超音波検査に静脈疾患が原因であると判明する方が少なくありません。
この静脈疾患は、継続して薬を内服するのではなく、手術で治療することが可能です。「レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)」といった結論に至る前に静脈疾患・リンパ疾患・感染などのチェックをしっかり行うことが重要です。
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の予防について
次のような生活習慣の見直しや工夫を行うことで、症状が改善することがあります。
カフェインやアルコール、喫煙を避ける
コーヒー・紅茶・緑茶などに含まれるカフェインは脚の不快感を強くするだけでなく、眠りを浅くすることがあるので、できるだけ摂取を控えるようにしましょう。
アルコールや過度の喫煙も症状を悪化させることが知られています。
鉄分を補充し、バランスのよい食事を
鉄欠乏が症状を引き起こす原因のひとつと考えられていますので、鉄分豊富なレバーやホウレンソウ、あさり、いわしなどを積極的に取りいれ、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、サプリメントを摂取することもおすすめします。
ストレッチやマッサージを習慣に
規則正しい生活を心がけ、ウォーキングなどの軽い運動をするとよいでしょう。
また、就寝前にストレッチやマッサージなどで筋肉をほぐすことも大切です。
生活習慣を見直してもあまり症状が改善しない場合は、薬を服用します。
現在、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の症状を和らげる薬はいくつかありますが、これらの薬の服用により、症状の改善が期待できます。
レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)かも?と悩んでいる方は、ご相談ください。